シンクロ・フード エンジニアブログ

飲食店ドットコムを運営する、株式会社シンクロ・フードの技術ブログです

iOSDC Japan 2025 参加レポ Day2

こんにちは、開発部モバイルアプリチームの小関です。

Day1の佐々木の記事に続き、Day2の参加レポートをお届けします。
※Day1の記事はこちら: tech.synchro-food.co.jp

私からは、Day2に参加したトークセッションの中から、特に印象に残った2つについてレポートします。

トークセッション紹介

1. 5000万ダウンロードを超える漫画サービスを支えるログ基盤の設計開発の全て

speakerdeck.com

アクティブユーザーも多いであろうこの規模感のサービスだからこそ、厳しいパフォーマンス要件を満たす必要があったログ基盤を、ゼロから自作したというセッション内容でした。

特に興味深かったのは、Remote Configによる段階的移行の戦略に関してでした。
これほど大規模な変更を強制アップデートで対応するのはリスクが高いため、Firebase Remote Configを活用して段階的に移行する手法が紹介されていました。

具体的には、移行後の新仕様においては「コード上のデフォルト値はON(最終的な状態)」にしておき、「Remote ConfigでOFF」を配信してスタートする運用です。
弊社のアプリでもRemote Configを使ったA/Bテストなどは行っていますが、これまでは0か100かの切り替えにしか使っていませんでした。
また、設定の同期に失敗した場合などを懸念して、つい「変更前」をコードのデフォルト値にするパターンが多く、強制アップデートなどに伴ってフラグの削除対応などを行っていました。
しかし、最終的にフラグを削除した後のコードの状態を考えると、この手法のほうが理に適っており適切だと感じました。

2. 止められない医療アプリ、そっと Swift 6 へ

speakerdeck.com

医療という信頼性の求められるアプリ開発において、どのように安全にSwift 6へ移行していくかというセッションでした。

このセッションでは、移行の具体的な話に入る前段として、「何がなんでも移行するというスタンスではなく、本質的に品質を高めるために対応をしたい」というチームでの話し合いについて触れられていました。
このスタンスは、一見当たり前にも思えるものの、一エンジニアとして深く共感したものでした。

技術的な話としても、Swift 6系への移行がまだ進められていない弊社にとっては、実践的な移行方針やモジュールの移行順序といった知見は大変参考になりました。
特に、Swift 6.2で導入される「Approachable Concurrency」についても言及されていましたが、ここは我々も注目しているトピックであるため、今後さらに多くの他社事例が出てくることを期待しているところではあります。

また、移行の過程で活用したAIツールの事例が紹介されていました。
今回のiOSDC全体を通して、他のセッションやブースでの会話においてAIツールの話題が非常に盛んだったのも印象的でした。
メドレーさんでは「Claude Code」をメインにしつつ、タスクに応じて他のツールや他サービスのMCPを用いた連携にも取り組まれているとのことでした。
弊社ではiOSアプリのコーディングにおいて「GitHub Copilot for Xcode」をメインに使っていますが、まだ活用しきれていないとも感じています。
社内の他チームにて検証しているAIツールがあるため、それらを積極的に取り入れていくことも検討していきたいです。

まとめ

トークセッションの締めくくりに行われるLT大会も、写真のように恒例のペンライト演出と相まって大いに盛り上がりました。
これまでは毎年オンラインで眺めているだけだったため、初のオフライン参加で実際にペンライトを振ることができたのは感慨深かったです。

私自身、技術カンファレンスのオフライン参加は久々でしたが、会場の雰囲気と一体となりながら聞くトークや、ブースの交流におけるあの独特な温度感は改めて良いものだなと感じました。
そこには「受け手」的な立ち位置の人がおらず、知見を共有し合うというエンジニア同士の対等な関係性でイベントが成り立っていて、そんな特殊な空間だからこそ得られる刺激があり、定期的にこの空気を味わうべきだと改めて感じました。

そして、今回得られた知見や刺激を、さっそく普段の業務に活かしていきたいです。