こんにちは。
開発部の四之宮です。
エンジニアブログ界で定番となっているであろう「突撃!隣のキーボード」ですが、弊社では記事にしたことがなかったので、この度記事にしてみました。
弊社開発部ではフルリモート制度が導入されており、日本国内であればどこからでもリモートワークで勤務可能となっています。
そのため、自宅の開発環境に投資する社員も増えていますが、まずはキーボードに投資する方も多いのではないでしょうか?
そこで、エンジニアを対象にアンケートの実施と、数名にこだわりについて語っていただきました。
アンケート結果
弊社のエンジニアを対象に、使っているキーボードについてのアンケートを実施しました。
結果は下記の通りになりました。
使用しているキーボード
使用しているキーボードの種類について、ノートPCのもの(外部キーボードを使用していない)、市販、自作 から選択してもらったところ、下記のようになりました。
使用しているキーボードの割合
あまり偏りがない結果でした。
筆者としては、ノートPCのものをそのまま使用している人が多く、少しびっくりしました。
(大部分のエンジニアは MacBook Pro を使用しています)
キー配列
キー配列について、JIS、US、その他 から選択してもらったところ、下記のようになりました。
キーマップを変更している場合は、近いものがあればそれを選択してもらっています。
キー配列の割合
こちらは、JIS と US でほぼ半々という結果になりました。
外部キーボードの形状
外部キーボードを使用している方を対象に、形状について、スタンダード、分割、その他 から選択してもらったところ、下記のようになりました。
外部キーボードの形状の割合
スタンダードが少し多いですが、分割を使っている人もかなり多いといえるのではないでしょうか?
外部キーボードの種類
外部キーボードを使用している人に、どんなキーボードを使っているのかを聞いてみました。
複数名いる場合のみ、括弧内に人数を記載しています。
市販では REALFORCE と keychron が、自作では Corne が人気でした。
市販
keychron(6名)
REALFORCE(4名)
HHKB(2名)
Magic Keyboard
Majestouch Xacro M10SP
Majestouch 2
Logicool MX Keys
自作
Corne(5名)
Helix
Lily58
NIU mini
TheEndpoint
Killer Whale
使用しているキーボードについて
ここからは使用しているキーボードについて、何人かにより詳しく語っていただいたものになります。
奇しくも自作勢だけになってしまいましたが、個性的なものも多く読み応えがあるものになっていると思います。
大久保
使用しているキーボード
Corne V4 Cherry
そのキーボードを選んだ理由
もともとは、Ergodox EZ→Iris→Corne V1 という感じでキーボードを移り変わり、特に不満もなく Conre V1 を使っていたのですが、Corne V4 が発売された、という話を聞いてなんとなく購入し、そこから気に入って使っています。
推しポイント
Conre V4 は、自作キーボードの終着地点、と言っても過言ではないキーボードだと思っています。
僕はかなり初期の頃から自作キーボードを触っていると思うのですが、Conre V4 を触って、「遂にここまで来たか…」と感動してしまいました。
自作キーボードに興味がある人に対して、一切の迷いなくおすすめできるキーボードだと思います。
半田付けがいらないという点も初心者向きですが、なにより「ケース」が良いです。
自作キーボードは、ケースのクオリティはあまり求められていない(というか自分も求めていなかった)のですが、Corne V4 はケースの密閉度が非常に高く、それによる「高級キーボード感」が、自作キーボードっぽさを打ち消してくれます。
持ち運びもいままではしていなかったのですが、このケースによる安心感があるため、持ち運びもしています。
滑り止めのポッチをはめる部分が凹んでいるのも、非常に良いです。なんならここが一番良いです。
V4 と V1 の違い
ケースの完成度の違いがわかるんじゃないかと思います…!
購入検討者へメッセージ
自作キーボードに対して、少しでも興味があったら即買った方が良いです。2台買った方が良いです。
というか、これはもはや自作キーボードではなく、組み立て式市販キーボードです。
今は品切れ中なので、発売したらすぐ買いましょう。
四之宮
使用しているキーボード
Helix rev3 LP と Corne V4 Chocolate
そのキーボードを選んだ理由
自作キーボードに沼ったのは、首や肩まわりに激痛がでるようになったのがきっかけです。
ペインクリニックに通いブロック注射をするほどひどい時期がありました。
分割キーボードにしてから痛みは徐々に改善していき、今では全く病院に行く必要がなくなりました。
最初は市販の分割キーボードから入ったのですが、「親指に enter キーある方がよくない?」とか「親指で押すキーもっと欲しい」などと思い始め、自作キーボードに入っていきました。
その後、いくつか試した結果、Helix の配列やキー数が自分にはあっていたようで数年間使っています。
そんな中、会社の先輩(上記の大久保さん)が Corne V4 を大絶賛していたので、興味を持ち購入しました。
数字行無しキーボードは初だったり、キーの数が変わったり、と大変な部分も多いですが徐々に慣れてきています。こちらもいいキーボードでした。
現状はまだ Helix の方が自分には合っているなと思っているのですが、しばらくは使い込んでみようと思っています。
推しポイント
キースイッチに kailh×COSMOX Wind Engine を採用しているため、ロープロファイルでありながら打鍵感がいいです。
Lofree Ghost を使用していたのですが、同じような打鍵感でより軽いものがあると知りこちらを愛用しています。
昔からキーの高さはロープロファイルが好きだけど打鍵感が好きではないため、ロープロファイルの使用を諦めていたので、Lofree FLOW の登場はとてもうれしかったです。
更に、キーキャップに静音化リングをつけたり、フォームを使ったり、マットを敷いたり、とロープロファイルながらも打鍵感や打鍵音をよくしようとしています。
あとは、qmk の LT 系の処理には満足できなかったので、process_record_user を使って、単推し/ 複合押し / 長押し の動きを自分好みにしました。
また、夏も近いので、Helix は涼し気なキーキャップにしてみました。
購入検討者へメッセージ
自作キーボードは沼ると散財するので注意が必要です。
Helix に落ち着くまでは、自作キーボードを結構転々としていたので結構散財しました。
キーボードに限った話しではありませんが、自分で設計しない限り100点のものが見つかることはほぼない、80点でほぼ最高点、というのを心がけるのが重要だと思います。
大庭
使用しているキーボード
Corneにアルミニウムケースを付けています!
普段は、キーボードの間にMagic Trackpadを置いています。
また、分離型のパームレストを使用しています。
そのキーボードを選んだ理由
Macのキーボードをずっと使っていたのですが、数字キーを押す際に手が大きく動くためホームポジションを見失ってしまうところと、「B」キーを押す際に左右どちらの手で押すか毎回変わるところが嫌で、縦3キーのcolumn staggered配列のCorneに辿り着きました。
この配列だと、どのキーも対応する指だけ動かせば良く、全てのキーがいずれか1つの指と対応するので、非常に気に入っています。
アルミニウムケースをつけている理由は特にないです。強いて言うなら、防御力が高くかっこいいからです。
推しポイント
キーの打鍵感には非常にこだわっています。
具体的には、「なめらかさ」と「ぐらつき」と「軽さ」です。
長い間、NovelKeys Box Cream のスプリングを35gに換えたものを使用していたのですが、HHKB Studioのキースイッチはさらに「静音性」があるので気に入っています。
購入検討者へメッセージ
最初から今の構成にたどり着いたように書いていますが、キーボードは3代目でキースイッチはそこそこの回数入れ替えています。
改善の日々で楽しいですが、お金が飛んでいきます。ただ、キーボードはずっと触っているものなので、小さな改善を大きく実感することができます。
熊谷
使用しているキーボード
Killer Whale
そのキーボードを選んだ理由
初めて自作キーボードを使い始めた理由は、一般的なキーボードの運指距離に不満があったからです。最初は右も左も分からなかったので使用者が身近にいたIrisを購入しました。親指側のキーが若干遠くて押しづらいこと以外には大きな不満も無かったのでつい最近までずっと使い続けていました。
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今回紹介しているKiller Whaleに乗り換えたのは、とある競走馬擬人化スマホゲームがきっかけでした。そのゲーム内のキャラクターがトラックボール付きの分割キーボードを使っているのを見て、「マウス操作もキーボード上で完結したら全く手を動かさなくていいじゃん!」という天啓を得て、なんやかんやあってこのモデルを選びました。
キーの配置が直線的なIrisと違い弧を描いているので最初は小指付近のタイプミスが多かったですが、慣れると前よりも快適になったので概ね満足しています。ただトラックボールは精度的に完全にマウスの代替とはならず、結局普通のマウスも併用しています。(とはいえ役立つ場面もあるので利便性は確実に向上しているのを実感しています)
推しポイント
トラックボール以外にもホイール、ジョイスティック、トグルスイッチなどギミック増々で気分がアガります。
本当は打鍵感とか静音化とか突き詰めたい気持ちはあるのですが、手間や費用を考えるとなかなか行動に移せず‥‥(写真を見るとわかりますが、キーキャップの刻印や配色も適当です)
あとキーマッピングは細かい調整を重ねて日々改善を続けています。
例えばショートカットキーで多用するCtrlキーは組み合わせるキーとの距離を考慮して小指側と親指側の2つを配置したり、マウス操作時にEnterキーが押せると便利なシーンが多いのでメイン使いの右手側とは別に左手の別レイヤーにもEnterキーを用意したりなどです。
購入検討者へメッセージ
自作キーボードは確実にQoLを上げてくれますが、二度と普通のキーボードは使えない体になります。
今は快適でも将来もし使用中のキーボードが故障した時、その時も同じモデル(もしくは代替となり得るもの)が果たして入手可能なのかという不安と日々闘い続けることになります。
覚悟が出来た方から扉を開け次のステージへお進みください。
大津
使用しているキーボード
トラックボールを「人差し指側」または「親指側」に設置できる分割キーボードです
しかも左右1個ずつ設置可能!
そのキーボードを選んだ理由
マウスとキーボードの移動が面倒に感じ始めたので、トラックボール付きのキーボードを探していました。
そんな中で、左手にも右手にもトラックボールを設置できて、人差し指側と親指側で設置場所を選べるという選択肢の多さに惚れてTheEndpointを選びました。
実際、購入当初は左手人差し指側(白い端子が少し見えている部分)に設置していましたが、キー配置や操作性を考えているうちに、右手親指側に移動させました。
(実は追加のトラックボールユニットも購入したのですが、付属のネジを失くしてしまったので左手側にはまだつけられていません)
推しポイント
いわゆる50%キーボードですが、親指キーや人差し指キーが豊富なので、配列を色々試す事ができます。(色々試した結果不要になったキーはスイッチごと外しています)
また、トラックボールを使う際に不安になるのが親指の疲労ですが、このキーボードはトラックボールの設置場所が豊富なので、場所を変えたり左右で交互に使ったりなど自分にあった対策ができます。
購入検討者へメッセージ
「50%キーボードに挑戦してみたいけどキー数が少ないと不安」であったり、「トラックボール付きキーボードが欲しいけどトラックボールの場所がしっくりこなかったらどうしよう」という思いを抱えている方はぜひ購入してみてください!
まとめ
いかがだったでしょうか?
弊社エンジニアのキーボードについて、詳しい状況をお届けできたのではないでしょうか?
あまり偏りがなく、多種多様な結果になっているのかなと思います。
自作勢も結構な数がいるということで、新入社員や中途社員の方も、毎年何人かは自作に足を踏み入れています。
また、以前デスク環境に関する記事を公開していますので、キーボードだけではなくもう少し広い環境に興味がある場合は、下記からご確認いただければと思います。
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