こんにちは。開発部の飛澤です。
求人飲食店ドットコム関連サービスの開発・運用保守を担当している開発チームのチームリーダーをやってます。
普段は飲食店ドットコムや求人飲食店ドットコムといった弊社の「飲食店と求職者のマッチングサービス」(※以下求人事業)に関わるサービスや業務システムの開発に携わっています。
今回はチーム活動の一環として、担当サービス体験会を実施したのでその感想などをお伝えしたいと思います。
担当サービスについて
弊社の飲食店向けサービス「飲食店ドットコム」は、飲食店の出店・開業から運営、退店までをサポートする経営・運営支援プラットフォームです。私たちの開発チームは、「飲食店運営」における重要な項目の1つである人材確保にフォーカスした求人サービスの開発を担当しています。
飲食店のお客様が「飲食店ドットコム」からお店の情報や求める人材についての求人情報を作成し、その求人情報は「求人飲食店ドットコム」に掲載されます。「求人飲食店ドットコム」に掲載された求人情報を求職者が閲覧し、希望に沿った求人に応募するといった飲食業界に特化した求人・求職のサービスです。
求人飲食店ドットコムに掲載の個人店の9割が弊社サービスのみで求人募集をされているため、求職者は個性を持った飲食店を探すことができます。また、飲食店専門の求人媒体であることから利用されている求職者は飲食経験者も多く、即戦力となる人材を効果的に採用できることが弊社の求人サービスの特徴です。
私たち求人サービス開発チームではこの求人事業領域を大きく3つの区分に分けて日々開発業務を行っています。
1つ目は飲食店が利用する飲食店ドットコム、2つ目は求職者が利用する求人飲食店ドットコム、3つ目は弊社社員が顧客・契約情報等を管理するために使用する業務システムです。
それぞれ個別のシステムとして動いており、それらの開発・運用保守を行っています。
背景・目的
今回の体験会を実施したのはSlackでのチームメンバーのつぶやきがきっかけでした。
「単語は聞いたことあるけど、ドッグフーディングってどんな効果があるのだろう?」と気になって調べてみると、「自社製品をユーザとして日常的に利用することで改善点を見つけることができる」ほかに「プロダクトを実体験を通して学ぶことができる」といった効果なども見込めるとのこと。導入ハードルもそこまで高くなく、今のチームの状況的にやってみる価値はあると感じました。
昨年度から今年度にかけて、求人サービス開発チームは新しいメンバーを複数人迎えることができました。
新メンバーの方には勉強会や業務を通じて、サービスが提供している機能や仕組みについて理解を深められるようにしていますが、どうしても 陰が薄い 触る機会の少ない機能についてカバーしきれないことも少なくありません。
また、求人サービス全体を通して概要は知っていても具体的な知識として定着できていないため、パターン漏れによるバグを埋め込んでしまったり、作業後半になって不足部分が発覚し予定よりもリリースが遅れてしまうという課題もありました。
今回はドッグフーディングを体験しつつ、各メンバーが知らなかった機能・仕様について1つでも多く学びながら共有することでチームの知見を増やすことを目的として実施することにしました。
また弊社開発部は現在フルリモート勤務が推奨されており、日本であればどこでも勤務OKとなっています。
チームメンバーには関西在住の方もおり、直接顔を合わせる機会も少ないためこういったオフライン活動の中でコミュニケーションが活発に取れれば良いなと考えました。
やったこと
求人サービスの全体の流れの復習
まずはシンクロ・フードの求人サービスを体験するにあたって、全体的な流れ・概要をチームで認識合わせを行いました。
以下、行った説明内容を抜粋
求人募集の掲載手続き〜掲載開始まで
- シンクロ・フードが飲食店(法人or個人事業主)に対して、求人飲食店ドットコムへ求人募集を掲載しないか営業を行う
- 飲食店からシンクロ・フードに対して問い合わせからどのようなプランで掲載するか営業担当とやりとりを行うケースもある
- シンクロ・フードと飲食店の間で契約を結ぶ
- ※基本的に契約の手続きはシンクロ・フードの営業担当が主となって進める。
- 掲載する求人原稿を作成する
- 飲食店のお客様が飲食店ドットコムで作成
- シンクロ・フードの営業担当が作成
- 掲載スタート
掲載された求人募集へ応募~面接まで
- 求職者が求人飲食店ドットコムに会員登録する
- 会員となった求職者は求人飲食店ドットコムに求人募集を掲載している飲食店に応募する
- ※先に会員登録が済んでいない場合は、会員登録とともに応募することも可能
- 応募先の飲食店と応募した求職者の間でメッセージのやりとりを行い、面接日程の調整を行う
- ※飲食店と求職者のやりとりは「飲食店ドットコム」「求人飲食店ドットコム」のそれぞれに用意されたメッセージ機能を通して行われる
- ※シンクロ・フードが提供できるのはここまで。この後の面接・採用のフォローなどはサービスとしては提供してない
番外編: スカウト
- 求人募集を掲載している飲食店が「スカウト」オプションサービスを購入する
- ※購入元は「飲食店ドットコム」内のページまたは営業担当を通じて契約を新たに結ぶ
- オプションを購入した飲食店は求職者の一覧から求める人材を探し、スカウトを送信することができる
- ※求職者がスカウトを受け取る設定にしていることが前提となる
- スカウトした求職者から反応があれば、応募同様メッセージ機能でやり取りを行い、面接日程を調整する
チーム分けと触って欲しい範囲についての決定
提供しているサービスの根幹部分の流れについて理解を深めるため、以下のようにチーム分けと通って欲しいシナリオを決めました。
飲食店チーム
- 対象: 飲食店ドットコム
- シナリオ
- 会員登録
- シンクロ・フードへの問い合わせ
- 求人原稿の作成
- シンクロ・フードと契約を結ぶ
- シンクロ・フード営業担当が行う業務システムの操作は別途実施する。今回は意識しない。
- 応募した求職者者とのやりとり
- 面接日時の設定
- (できたら)スカウトしてみる
求職者チーム
- 対象: 求人飲食店ドットコム
- シナリオ
- 会員登録
- プロフィールの登録
- 飲食店チームが作成した求人募集に応募
- 応募先の飲食店とやりとり
両サービスともにPC版とスマートフォン版があるため、それぞれのチームでPC版・スマートフォン版両方を操作してユーザー目線でサービスを利用して意見を出し合いました。
今回はオフライン参加が8名、オンライン参加が4名でした。
オフライン参加の方は会議室に集まり、オンライン参加者はGoogleMeetで参加しました。
サービスの体験ステップに入ってからオンライン参加者は個別の通話で行っていたため、リアルタイムに反応や意見を受け取りづらかったり、置いてけぼりになってしまった面が今後活動を続けるとしたときの課題だと思いました。オフライン側でわちゃわちゃしているとオンライン側の雑音になってしまうし、かといってオフライン側をマイクミュートしてしまうのもどうかなぁ…と今でも悩んでます。
こういったチーム活動は多くないのでうまく進むか心配でしたが、それぞれのチームが様々な意見を出しながら盛り上がっていました。新しいメンバーにとって初めて見る機能について質問があったり、昔からある仕様に戸惑う場面もありました。
特に飲食店側は求人掲載までの手順が多かったり初見だと分かりづらい部分もあるため、「原稿作成の手間が多い」「この項目の設定の仕方、お客さんからしたら分かりづらくない?」みたいな声がありました。
取り組みを通じて出た意見・感想
今回の活動を通じて参加した方から頂いた感想や意見を抜粋してお伝えします。
- 求人サービスは成熟しきっているイメージだったが、「これで大丈夫だろうか?」という部分もあり、まだまだ改善の余地がたくさんあるんだなと思った
- 入社して間もないため、飲食店側・求職者側の挙動を見ながら一連の流れを理解することができたので非常に良い取り組みだと思った
- UI面で気になる箇所も見つかったので、企画チームに提案したい
- 普段触ることがほとんどないところをじっくり触れて、とても勉強になった
- 飲食店側をしっかり見るのは数年ぶりだったが、ユーザーの使い勝手をより意識させられた会だったと思う
- 時間の都合でちゃんと触れない部分もあったので、はやめに次の開催を希望する
それぞれが今まで知らなかった機能や仕様について学び、活発なコミュニケーションが取れた活動になったと思います。
一度プログラムから離れてユーザーとしてサービスと向き合い、疑問や改善点を多く見つけることでチームとしてもっと求人サービスを成長させられることを認識できたと思います。
今回は求人募集の掲載から応募、面接日時決定までのやりとりまでを行いましたが、次回以降では今回触れなかったスカウト機能を使ってみたり利用者のペルソナを設定して操作してみるなど操作範囲ややり方を検討していきたいと思います。
また、ユーザー視点でサービスを触っていきましたが、今度はディレクター視点でサービスを見て機能やUIの現状の仕様の理由を考えることで今後のサービス開発に活かせるんじゃないかと考えています。
まとめ
求人サービス開発チームで「飲食店ドットコム」と「求人飲食店ドットコム」の担当サービス体験会を実施しました。
日々の開発業務の中ではサービス全体を通して使用感を確かめる機会が多くないので、担当領域の知識を深めるとともに自分たちの開発しているサービスと向き合うよい機会になったと思います。
今回出た意見や疑問についてはしっかりまとめて企画チームに提案してサービスをより良くしていけたらと考えています。
次回を希望される声もありますので、やり方や進め方を模索しながらチーム活動の一環として定着していきたいと思います。